一般内科

当クリニックの
内科診療について

発熱や咳といった急性症状から、生活習慣病のような慢性疾患まで、内科診療の守備範囲は多岐にわたります。
また胃腸の不調から原因不明の症状まで、複合的な視点での診断が可能です。「この程度で受診していいのか」と迷われることもあるかもしれませんが、早期発見・早期治療につながることも多いため、体調の変化を感じたらお気軽にご相談ください。

こんな症状は
ありませんか?

  • 微熱が何日も下がらない
  • 喉の違和感や痛み
  • 繰り返す下痢や腹部の不快感
  • 咳が長引いて夜も眠れない
  • 食事が進まず体重が減ってきた
  • 鼻汁・鼻づまりで呼吸が苦しい
  • 胸部の圧迫感や違和感
  • 嘔気・嘔吐を繰り返す
  • 慢性的な疲労感・倦怠感
  • 頭重感や頭痛が続く など

主な症状と治療について

かぜ

正式には「かぜ症候群」と呼ばれ、鼻や喉などの上気道に生じる急性炎症の総称です。くしゃみ、鼻水、鼻づまり、喉の痛み、咳、痰などが代表的な症状として現れます。
ウイルスが原因となることが大半を占め、粘膜を介して感染が成立します。発熱があっても微熱程度で、全身症状も比較的軽いのが一般的な経過です。しかし、適切な休養を取らずに無理をすると、炎症が波及して気管支炎や肺炎へと進展する可能性があります。完全に回復するまでは体調管理に注意が必要です。

治療

症状に応じた対症療法が治療の中心となります。鼻症状には抗ヒスタミン薬、咳には鎮咳薬、喉の炎症にはうがい薬を処方いたします。頭痛や関節痛などの全身症状が強い場合には、解熱鎮痛薬を併用することで、日常生活への影響を最小限に抑えます。

インフルエンザ

冬季に猛威を振るうインフルエンザは、普通の風邪とは全く異なる感染症です。A型、B型、C型のウイルスがあり、感染してからわずか1〜3日で発症します。
38度を超える高熱が生じ、激しい頭痛や全身の痛みで起き上がることすら困難になります。通常の風邪なら徐々に症状が現れますが、インフルエンザは急激な発症が特徴的です。肺炎や脳症といった重篤な合併症も起こりうるため、予防接種での備えが欠かせません。

治療

発症48時間以内がカギを握ります。この時間内に抗インフルエンザ薬を開始すれば、ウイルスの増殖を効果的に抑制できるのです。内服薬のタミフルやゾフルーザ、吸入タイプのリレンザやイナビル、点滴薬のラピアクタなど、患者様の状態に応じて適切な薬剤を選択いたします。

慢性・急性胃炎

急性胃腸炎の多くはノロウイルスやロタウイルスが原因で、冬場に流行します。汚染された食品や手指を介して感染し、激しい嘔吐と下痢が突然始まるのが特徴です。細菌性の場合は血便を伴うなど、より重篤化することもあります。
一方、慢性胃炎は胃の粘膜に長期間炎症が続く状態で、主な原因はピロリ菌感染です。胃もたれや胸やけが慢性的に続き、放置すると胃潰瘍や胃がんのリスクが高まります。ストレスや暴飲暴食も悪化要因となります。

治療

急性期は脱水予防が最優先です。経口補水療法(ORT)により少量頻回の水分補給を行います。また整腸剤や制吐剤で症状を緩和し、細菌性なら抗生物質も使用します。
一方で慢性胃炎はピロリ菌検査を実施し、陽性例には除菌治療を行います。胃酸抑制薬での対症療法と、生活習慣の改善も重要です。

じんましん

突然皮膚が赤く盛り上がり、数時間で跡形もなく消える。この不思議な症状がじんましんです。激しいかゆみに加え、ピリピリとした痛みを感じる方もいます。
6週間以内に治まる急性型と、それ以上続く慢性型があります。食べ物、薬、ストレス、温度変化など原因は様々ですが、特定できないことも多いのが実情です。

治療

原因物質を避けることが基本ですが、それだけでは不十分な場合がほとんどです。抗ヒスタミン薬の内服を中心に、かゆみの強い部分にはステロイド外用薬を使用します。ストレスや不規則な生活も悪化要因となるため、生活改善も治療の一環となります。

アレルギー性鼻炎

春のスギ花粉、秋のブタクサ花粉による季節性と、ダニやハウスダストによる通年性に分かれます。水のような鼻水が止まらず、くしゃみが連発し、鼻づまりで口呼吸になってしまいます。
鼻粘膜でアレルゲンに対する過剰な免疫反応が起こることが原因です。集中力の低下や睡眠不足により、日常生活に大きな支障をきたすことも少なくありません。

治療

抗アレルギー薬の選択が治療の要となります。眠気の少ない第二世代抗ヒスタミン薬を中心に、点鼻薬や点眼薬を組み合わせることで、より効果的な症状コントロールが可能です。
また根本的な体質改善を目指す治療法として注目されているのが、アレルゲン免疫療法です。適応のある患者様にはご提案しています。さらに環境整備によるアレルゲンの回避も、重要な治療戦略です。

扁桃炎

喉の奥の扁桃が細菌に感染し、真っ赤に腫れ上がる病気です。つばを飲み込むだけで激痛が走ります。痛みは耳や側頭部に広がるケースもあり、食事摂取が困難になることも少なくありません。
38度以上の高熱と首のリンパ節の腫れも特徴的です。放置すると膿がたまり、切開が必要になることもあるため、早期治療が肝心です。

治療

軽症ならうがい薬で改善しますが、多くは抗生物質が必要となります。ペニシリン系が第一選択で、アレルギーがあればマクロライド系を使用します。痛みと熱には解熱鎮痛薬を併用し、安静と水分補給で数日での回復を目指します。

生活習慣病について

日々の暮らし方が健康を左右する時代になりました。糖尿病、高血圧、脂質異常症、高尿酸血症(痛風)、肥満といった疾患は、いずれも私たちの生活習慣と密接に関わっています。
運動する機会の減少、外食やファストフードへの依存、そして慢性的な過食傾向。現代社会が抱えるこれらの問題が、生活習慣病の温床となっているのです。
厄介なのは、初期段階では何の症状も現れないことです。健康診断で初めて異常を指摘される方がほとんどなので、症状がないうちから生活習慣を見直し、予防に努めることが何より大切になります。

高血圧症

血圧測定で上が140mmHg以上、下が90mmHg以上の状態が続く場合、高血圧症と診断されます。一時的な血圧上昇ではなく、繰り返し測定しても高い数値を示すことが診断の条件となります。
日本には未治療の高血圧患者が大勢いらっしゃるのが現状です。自宅用血圧計も普及していますので、125/75mmHgを超える数値が続くようなら、早めの受診をお勧めいたします。

治療

血圧が高いだけでは、ほとんど自覚症状はありません。極端に血圧が上昇した場合に頭痛や倦怠感を感じる程度で、多くの方は何も感じないまま過ごしています。
本当に恐ろしいのは、高血圧が引き起こす合併症です。動脈硬化が進行し、脳出血や脳梗塞、心筋梗塞、腎不全といった重篤な疾患につながるリスクが高まります。これらの合併症を防ぐためにこそ、血圧を適切にコントロールする必要があるのです。

原因

塩分の過剰摂取が最大の要因となります。日本人の食生活は醤油や味噌など塩分を多く含む調味料を使うため、知らず知らずのうちに塩分過多になりがちです。
飲酒や喫煙習慣、肥満も血圧上昇の原因となり、遺伝的な要素も無視できません。まれではありますが、腎臓や副腎、甲状腺の病気が原因となる二次性高血圧もあります。

高脂血症

血液中のコレステロールや中性脂肪が基準値を超えた状態。それが脂質異常症です。LDLコレステロール(悪玉)の増加、HDLコレステロール(善玉)の減少、中性脂肪の上昇のいずれかが認められれば、脂質異常症と診断されます。
国のガイドラインではそれぞれに明確な基準値が設定されています。

治療

脂質異常症も他の生活習慣病と同様に自覚症状がありません。ただし家族性高コレステロール血症のような遺伝性の疾患では、皮膚や腱にコレステロールが沈着する黄色腫という特徴的な症状が現れることがあります。
放置すれば心筋梗塞や脳梗塞の発症リスクが著しく高まるため、早期の治療開始が重要です。

原因

動物性脂肪の摂りすぎが主な原因ですが、それだけではありません。運動不足による代謝の低下、肥満による脂質代謝異常、喫煙による血管へのダメージ、過度の飲酒による中性脂肪の上昇など、複数の要因が絡み合っています。
糖尿病や甲状腺機能低下症といった基礎疾患が脂質異常を引き起こすこともあるため、総合的な評価が欠かせません。

生活習慣病の治療について

運動療法
治療の基本は食生活の改善から始まります。単にカロリーを減らすだけでなく、その方の活動量に見合った栄養バランスを考慮した食事指導を行うのが特徴です
長年の食習慣を変えることは容易ではありませんが、管理栄養士と連携し、無理なく継続できる方法を一緒に見つけていきましょう。
薬物療法
有酸素運動を中心とした運動療法は、血圧や血糖値の改善、HDLコレステロールの増加など、多くの効果をもたらします。
しかし過度な運動は関節を痛めたり、心臓に負担をかけたりすることもあるので、注意しなければなりません。年齢や体力、既存の疾患を考慮し、その方に適した運動強度と頻度を提案いたします。
食事療法
食事療法と運動療法を十分に行っても改善が見られない場合、あるいは初診時点で数値が著しく高い場合は、薬物療法の併用を検討します。
降圧薬、血糖降下薬、脂質改善薬など、疾患に応じた薬剤を選択しますが、患者様の体質や他の服用薬との相互作用も考慮しなければなりません。定期的な検査により効果と副作用をモニタリングしながら、適切な量に調整していきます。