小児科

当クリニックの
小児科診療について

発熱、咳、鼻汁などの感冒症状の診察を行います。
病状により高次医療機関での検査や治療が必要である場合がありますのでまずはご病状を電話でご連絡ください。

こんな症状は
ありませんか?

  • 発熱のみで呼吸器症状がない
  • 鼻水が黄色や緑色に変化した
  • ゼーゼーという呼吸音がする
  • 微熱が長期間続いている
  • 熱と同時に体に発疹が出た
  • 夜だけ熱が上がる
  • 咳に痰が絡んで苦しい
  • 熱が上がったり下がったりを繰り返す
  • 鼻水は出るが熱はない

主な症状と原因

発熱

発熱は、咳や鼻水、下痢、嘔吐と並んで、小児科受診の主な理由となっています。
親御様が心配されるのは当然ですが、高熱だからといって必ずしも重症とは限りません。大切なのは熱の高さだけでなく、お子様の全身状態を観察することです。
食欲はあるか、水分は摂れているか、機嫌はどうか、顔色や唇の色に変化はないか。これらの観察ポイントを総合的に判断することで、緊急性の有無を見極められます。

治療

発熱の原因により治療方針は異なりますが、つらそうな時には解熱剤を使用します。ただ解熱剤の効果は一時的で、せいぜい数時間程度しか持続しません。
使用するタイミングは「お子様が苦しそうな時」が基本です。熱があっても元気なら使う必要はありませんし、解熱剤で熱が下がらないからといって重症というわけでもありません。

はしか

麻疹は空気感染する極めて感染力の強い疾患です。感染すると、高熱、咳、鼻水、結膜炎症状が現れた後、特徴的な赤い発疹が顔から全身に広がっていきます。
同じ部屋にいただけで感染するリスクがあり、肺炎や脳炎といった重篤な合併症も起こりえます。ワクチンで予防可能な病気だからこそ、予防接種を確実に受けることが大切です。

治療

特効薬は存在しないため、対症療法で経過を見守ります。発熱には解熱剤、咳には鎮咳薬を使用するのが一般的です。
重症化した場合は入院管理が必要となり、点滴での水分管理や酸素投与を行いながら、自然回復を待つことになります。合併症の早期発見のため、慎重な観察が欠かせません。

手足口病

夏の代表的な感染症です。保育施設での流行が毎年みられ、コクサッキーウイルスやエンテロウイルスが原因です。微熱程度の発熱を伴い、手のひら、足の裏、口の中、おしりや膝などに水疱ができるのが一般的です。ウイルスの型が複数あるため、一度かかっても再感染することがあります。口内の水疱による痛みで、食事が困難になるケースもみられます。

治療

対症療法が中心となります。特効薬はありません。脱水予防のため、口の痛みに配慮して食事をする必要があります。
プリンやゼリー、アイスクリームなど喉越しの良いもの、ぬるめの麦茶や牛乳など刺激の少ない飲み物を選ぶことを心がけてください。通常1週間程度で自然に治癒しますが、高熱が続く場合は合併症を併発している恐れがあるため、早急に当クリニックの受診をご検討ください。

おたふくかぜ

ムンプスウイルスによる感染症です。発症から1週間ほど続く耳下腺の腫れと痛みによって、おたふくのお面のような顔貌になることから、この名前がつきました。
潜伏期間は2〜3週間と長く、発症の数日前から感染力を伴うのが厄介な点です。思春期以降では精巣炎や卵巣炎の合併リスクもあり、難聴の原因にもなるため、予防接種が推奨されています。

治療

おたふくかぜに関しては、特効薬がありません。主に鎮痛剤で痛みを和らげます。腫れた部分を冷やすと楽になることもあり、冷たいタオルや保冷剤を使用します。
また唾液分泌を促すメニュー(酸味のあるものなど)は、痛みが増すため控えましょう。髄膜炎や膵炎などの合併症に注意しながら、安静に過ごすことが基本です。

お子様の予防診療について

生後数ヶ月ほどは、母体からの移行免疫があり、感染症にかかりにくい傾向にあります。しかし、この期間を過ぎると、免疫は減少するため、重篤な感染症から命を守る予防接種を受けるようにしましょう。当クリニックではスケジュール管理もサポートし、同時接種も積極的に行うことで、通院回数を減らす工夫をしています。

お子様の
診療に関して注意点

体調の良い日を選んで接種してください。37.5度以上の発熱がある場合は延期となります。朝から普段と違う様子がないか観察が必要です。
病気の回復後は一定期間を空ける必要があります。
予診票をよく読み、副反応について理解した上での受診をお願いします。
健康状態や既往歴、アレルギーの有無についてお尋ねするため、お子様をよく知る保護者の同伴が必要です。
母子手帳は必ずご持参ください。

親御さまへのお願い

言葉で症状を説明できないお子様の診察には、親御様の観察が欠かせません。
いつもと様子が違うと感じたら、経過、食事・睡眠・排泄の状況を時系列でメモしておくようにしましょう。
発疹や便の様子など、写真があると診断の大きな助けになります。
年齢に応じた診察を心がけ、必要時は速やかに専門機関へ紹介いたします。些細な心配事でも、遠慮なくご相談ください。地域のかかりつけ医として、お子様の成長を見守らせていただきます。